不当解雇の弁護士コラム

不当解雇はどこで相談できるの?相談窓口と弁護士に依頼するメリット

2018年09月12日
  • 労働問題
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不当解雇はどこで相談できるの?相談窓口と弁護士に依頼するメリット

勤務先やアルバイト先から突然解雇を通知されたら、「泣き寝入りするしかないの?」と思ってしまう方も中にはいらっしゃるかもしれません。
しかし法律上、解雇には厳しい制限が課されているので、諦める必要はありません。解雇を無効にしてもらったり未払い賃金を請求したりできるケースが多々あります。また、解雇についてはさまざまな相談窓口があるので、上手に利用しましょう。
本コラムでは不当解雇された場合の対応方法や相談窓口を弁護士が解説していきます。

1、そもそも、不当解雇とは?

まずは「不当解雇」とはどのような解雇をいうのか、確認しましょう。
労働者の雇用形態を問わず、解雇には法律上の厳しいルールが適用されます。
まず、そもそも解雇できない場合があります。たとえば労働者が業務上負傷した場合の療養期間や女性労働者が産休を取得している期間などです。
また、適正な手続きを踏まない解雇も不当解雇です。労働基準法は、解雇するとき、原則的に30日以上前に解雇の予告をすべきことを定めています。日数が足りない場合、不足日数分の解雇予告手当を支払わなければなりません。こうした手続きを守らない解雇も違法です。
上記のほか、一般的に、解雇をするためには解雇の客観的な合理性と社会的な相当性が必要とされています(労働契約法16条)。

解雇には以下の「整理解雇」「懲戒解雇」「普通解雇」の3種類がありますが、それぞれ考慮要素が若干異なっています。

  1. (1)整理解雇の場合

    解雇の客観的な合理性と社会的な相当性の判断にあたって、(1)解雇の必要性(2)解雇回避努力(3)人選の妥当性(4)適正な手続きの実践の「4要件」が考慮されます。

  2. (2)懲戒解雇の場合

    解雇の客観的な合理性と社会的な相当性が必要であることはもちろん、懲戒権の濫用とならないことが要求されます。就業規則に懲戒解雇できることとその要件について記載した上で、適正に運用されることが必要です。形式的に懲戒事由に該当しても、解雇するほどのことでなければ解雇は認められません。

  3. (3)普通解雇の場合

    通常どおりに解雇に客観的な合理性と社会的な相当性が必要とされます。これらの要件は非常に厳しく判断され、たとえば「他の従業員と比べて能力が低い、成績が悪い」というだけで解雇することはできません。実際に裁判をすると、多くのケースで解雇理由が認められず、解雇が無効になっています。

    このように、自分のケースが不当解雇に該当しそうなら、相談窓口を利用してみることをおすすめします。

2、突然「クビ」に!不当解雇された場合の2つの対応方法

もしも不当解雇されたら、以下の2種類の対処方法が考えられます。

  1. (1)解雇を撤回してもらう

    1つは、不当解雇が無効であることを主張して、会社に解雇を撤回してもらう方法です。使用者側と合意した後の「復職」を前提とする主張です。
    不当解雇されたときには通常解雇以降の賃金が未払いになっているものですが、解雇が無効になるので、不当解雇以降の未払い賃金も請求可能です。
    さらに、不当解雇のご相談をお受けすると残業代もきちんと支払われていないことが多々ありますが、そういった場合には、未払い残業代も合わせて請求できます。

  2. (2)退職を受け入れて、不当解雇による不利益を補償してもらう

    もう1つは、不当解雇ではあっても退職自体は受け入れて、代わりに金銭的な補償をしてもらう方法です。
    具体的には未払い賃金や退職金、退職後の補償、慰謝料などを請求します。
    未払い残業代があれば、退職するケースでも請求可能です。会社側と合意するときには、これらの金銭をまとめて「解決金」という形で支払ってもらうことも多いです。

    これらの方法のうちどちらを利用すれば良いのか迷ったときにも相談窓口を活用する価値があります。

3、不当解雇の相談窓口と対応してくれること

不当解雇されてしまったとき、労働者ひとりの力ではできることが限られます。
以下では、不当解雇の相談窓口と、それぞれの相談窓口でどのような対応をしてくれるのか、ご紹介します。

  1. (1)労働基準監督署

    不当解雇の相談窓口といえば、まずは、各地の労働基準監督署が頭に浮かぶでしょう。
    労働基準監督署は厚生労働省の出先機関で全国各地に存在し、管轄内の企業が労働基準法を守って適法に運営をしているか監督しています。また、管轄内の企業が違法行為をしたときに摘発できる権限も持っています。
    ただし労働基準監督署が動けるのは、企業が労働基準法違反の行為をしているケースです。労働者と企業間の労働トラブルを解決するための調整は行いません。
    相談窓口にはなりますが、不当解雇などの個別労働関係紛争についての相談をしても、次に紹介する都道府県の労働局に行くように言われるだけで、労働基準監督署自体からは何もしてもらえないケースもあります。
    ただし未払い残業代が発生している場合、残業代不払い(賃金不払い)は労働基準法違反の行為になるので、労基署が企業に指導勧告を行うことにより企業の姿勢があらたまる可能性があります。
    費用はかからず相談しやすいと思いますので、相談先の1つとして考えるのもよいでしょう。

  2. (2)都道府県の労働局

    不当解雇の相談窓口としては、全国の都道府県にある労働局も考えられます。
    労働局も労基署と同様に厚生労働省の出先機関ですが、労基署とは違って事業主側と労働者側の労働紛争の解決あっせんを行っています。
    労働局のあっせん手続きを利用すると、労働局の紛争調整委員会が労働者と使用者の間に入り、解決に向けての話合いを進められます。
    紛争調整委員会からのあっせん案を示してもらえることもあって、当事者同士で話合いをするより解決しやすいでしょう。ただし、あっせん案には強制力がないので、お互いに合意できなければ解決はできません。

  3. (3)労働委員会

    不当解雇の相談窓口として、全国の都道府県にある「労働委員会」も挙げられます。労働委員会は、労使関係の安定化や正常化を目的としている行政委員会で、「労働センター」「労働相談センター」などの名称になっているケースもあります。
    労働者側と事業主との労働条件や労働組合活動についての争い、不当解雇などの不当労働行為があった場合の解決をサポートしてくれます。
    労働委員会でも話合いのあっせんを行っていて(ただし、東京都、兵庫県、福岡県の労働委員会では、個別労働紛争解決のあっせんは取り扱っていません。)、その内容はほとんど労働局のものと同じです。ただし、労働委員会の場合、委員会からのあっせん案が提示されない例もあります。

  4. (4)労働組合

    労働組合も不当解雇の有効な相談窓口です。
    労働組合に不当解雇の相談をすると、労働組合が会社側に対して団体交渉を申し入れてくれて、不当解雇についての抗議と労働者側からの申入れを行ってくれます。
    会社側には労働組合からの団体交渉に対する応諾義務があるので、適切に対応しなかったら違法となります。また、交渉によって分が悪くなった会社側が労働者側からの申入れを受け入れるケースも多いようです。
    自社内に労働組合があれば、そういった組織が相談窓口になってくれますし、自社内に労働組合がない場合や、自社内の組合が御用組合化していて頼りにならない場合などには、外部の「合同労組(ユニオン)」を相談窓口として利用することにより、会社側との団体交渉を進められます。

  5. (5)弁護士

    不当解雇の問題をなんとしても解決したい!と思うのであれば弁護士への相談が最適です。
    弁護士は、労使関係についての法律、解雇問題を始めとする労使紛争や労働契約関係などについてのプロです。不当解雇についての法律的な問題や悩みごと、疑問点などについてはほとんどどのようなことでも相談可能です。
    弁護士というと費用がかかることを懸念される方も数多くいらっしゃるのですが、無料相談をしている弁護士事務所もあるので、そのような事務所を相談窓口として利用すれば相談料の心配は不要です。
    正式に契約した後には弁護士費用がかかりますが、無料相談の際におおよその見通し・見積りも立てることが多いと思いますので、費用面についても確認をしてみるとよいでしょう。

4、不当解雇について弁護士に相談するメリット

では、不当解雇の相談窓口としての弁護士に相談すると、どのようなメリットがあるのか、具体的にみてみましょう。

  1. (1)不当解雇かどうか判断できる

    まず、弁護士に相談するとそのケースが不当解雇に当たるのかどうか、適切に判断することができます。
    弁護士は解雇が認められる場合と認められない場合を正確に理解しており、相談を受けたら雇用契約書・就業規則・相談者の勤務状況・会社の言い分などを元に、「法的根拠がある解雇なのか」を判断します。
    「会社側の言い分は本当に正しいの?」「自分が言い渡された解雇理由は正当な理由?」など、不当解雇なのか判断がつかないなら、まずは弁護士に相談してみましょう。

  2. (2)解雇の撤回に向けて会社と交渉してもらえる

    弁護士に依頼をすると、必要に応じて弁護士が労働者の代理人となり、会社側に対して解雇の撤回を求めて交渉を行います。
    弁護士は、依頼者の代わりに会社側とのやりとりを行います。会社側の担当者と一切顔を合わせなくても話が進むため、直接自分で対応するより精神的なストレスが大幅に減るでしょう。
    会社側が身勝手な言い分を言ってきたとしても、法的根拠のある反論をして会社側と戦います。
    なにより、相手に「弁護士がでてきた!」というプレッシャーをかける効果があります。自分で対応すると、会社側が軽く考えてまじめに対応しないことも多いのですが、弁護士が相手だと、会社側もいい加減な対応ができなくなるため、解決につながりやすいです。中には、弁護士の名義で通知を送っただけで、解雇を取り下げてもらえたケースもあります。

  3. (3)適切な解決方法を選択できる

    会社側と交渉を進めていくとき、解雇無効を主張して復職と未払い賃金を請求するのか、退職を受け入れて解決金をもらうのか、迷うことがあります。
    そのようなとき、弁護士であれば、ケースに応じた最適な解決方法をアドバイスすることができます。
    中には「実は残業もたくさんしていて…」というときなど、不当解雇の問題の解決と同時に、残業代の請求ができるケースもあります。
    弁護士は労働問題のスペシャリストです。不当解雇の問題以外にも、今抱えている労働問題の悩みを全てまとめて解決するベストな提案をすることができます。

  4. (4)労働審判や労働訴訟などの法的な手続きを利用できる

    会社側と交渉をしても、残念ながらお互いに意見が合致しないケースはあります。そのようなときには、労働審判や労働訴訟などの裁判手続きが必要となることもあります。
    訴訟はいわゆる「労働裁判」ですので、法的根拠のある主張と立証が不可欠です。場合によっては、半年~1年以上、裁判で会社側と戦わなければなりません。法的知識がない方がこれらの手続きに取り組むのは非常に困難であると言わざるをえません。
    弁護士に相談をすると、労働審判や労働裁判に必要な難しい書類もしっかりと揃え、法的根拠を元に会社側と戦うことができるため、有利な結果を得られる可能性が高まります。

    以上のように、弁護士に不当解雇の相談をするとたくさんのメリットがあるので、お困りの場合には、一度弁護士に相談することをおすすめします。

5、まとめ

弁護士は法律のプロであり、不当解雇そのものだけではなく、あらゆる労働問題のお悩みの相談が可能です。
ベリーベスト法律事務所でも労働問題の解決に力を入れており、労働問題に詳しい弁護士が多数在籍しています。不当解雇の相談は、初回相談60分無料です。不当解雇の相談先をお探しの方は、まずはお気軽にご連絡ください。

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